では、はじめにコンピュータとの出会いを教えてください。
本当は研究者になりたくて理化学系の大学に行きたかったんですが、最終的には沖縄国際大学に入学しました。そして専攻が産業情報学科だった、というのがコンピュータとの出会いです。いわゆる ”Web 2.0” が始まり、同時期に梅田望夫さんの「ウェブ進化論」という本が出版されて、Webというものを情報発信の場として利用できるようになった、そんな時代です。この業界を目指した理由は、もともとガラケーのいちユーザーとしてゲームやWebなどをいろいろ触っていたんですが、大学入学のときに浪人したんですね。なので、いざ学校に入るとまわりはみんな年下だったんです。そこで、どうやったら社会人になったときに彼らと差をつけられるだろうか、と考えた時に、ITをマスターしておけばアドバンテージになるのでは、と。それでこの業界にフォーカスしてレキサスに入りました。
学生時代はどんなふうに過ごしていましたか?
ソフトウェア開発会社でインターンシップをまるまる2年やっていました。主にWindows パソコンで動くアプリケーションの開発に携わっていたのですが、担当していたのは文字列解析の部分。使っていたのはC言語です。当時はライブラリも揃っていない状態だったので、必要なプログラムは全部自分で作っていましたね。
そもそもプログラミングはいつから始めたのでしょうか?
中学校の技術の授業でBASICをやりましたが、コーディングにどっぷり浸かったのはそのインターンのときからなので、10年くらい前からですね。プログラミングは独学です。いま見返すとヒドいプログラムなんだろうなぁとは思うのですが(笑)
そしてレキサスに入ったわけですが、IT業界でやっていこうと思った理由を教えてもらえますか?
最初はこの業界に入ろうとは思っていませんでしたが、ウェブ進化論などでの「誰でも自ら情報発信していける世の中になりつつある」というところに興味を持ち、最終的にC言語でのWindowsアプリケーション開発ではなく、Webアプリケーション開発のエンジニアとしてこの業界に入ろうと決めました。
「ウェブ進化論」はベストセラーになりましたよね。その後レキサスに入社して、どんな仕事に携わってきましたか?
はじめはチームギアやアメービーなどレキサスプロダクトのユーザーサポート業務です。メールや電話でのお客さま対応ですね。また、それらのサービスの一部機能のプログラム改修業務。そのあとはクライアントワークで、東京のお客さまの案件での開発業務です。クライアントワークでの最初の業務はテレビ局の案件でした。テレビ番組にテロップを出すWebサーバの仕組みを作ったりとか。あとは携帯電話の販売サイト、出版社の販売サイト、健康増進活動のためのサービスの構築、ケータイ向け書籍販売サイトの開発保守、着メロ楽曲の販売サイト、さらにはお客さまのサーバ移管や開発、運用まで、いろいろですね。多かったのは、携帯キャリアの課金部分の繋ぎ込みや、携帯キャリアの公式サイトに出すためのいろいろ仕組み作り。あとは外部連携部分のプログラム実装。恐らくレキサスの中でこれほどたくさんのシステムに携わった人間はいないと思います(笑)。Web系ならひと通りなんでもできると思いますよ。
これまでの業務を通して印象的だったことを教えてください。
たくさんありすぎて難しいのですが、ひとつは自分が開発していたサービスのアメリカでの展示会出展に行けなかったこと(泣)。前述のとおり私はアメービーというWebで動くチームコラボレーションツールを開発していて、東京での展示会出展には何度か同行していたんです。そしてその後サンフランシスコで行われる展示会にもレキサスとして出展することになったのですが、残念ながらさまざまな関係で結局私は行くことができませんでした。これが個人的に一番の印象的な出来事ですね・・・。
クライアントワークで印象的だったことは、入社2年目の初めに、先輩社員なしの状態でお客さまとやりとり含め、コンシューマ向けサービスの開発納品にあたったことです。それがいちばん凄かったといいますか、印象に残っていますね。最初はチームメンバーにも手伝ってもらうことになっていたのですが、結局みんなあまりに忙しくて。入社2年目で、私ひとりでお客さまとやりとりをして、仕様書を作って、開発を進めて、納品したんですよ(笑)。厳しかった案件は他にもいろいろあるんですが、これが自分の中で一番力になったと思います。それまで見えていなかったものが見えてきました。
比嘉さんはこれまで幾度も修羅場をくぐり抜けてきていますからね・・・そんな比嘉さんが感じているレキサスの魅力って何でしょうか?
レキサスに入ったきっかけは、学生時代に代表の比屋根の講演を聞いて「この会社しかない」と感じて、なんですね。つまり、比屋根の想いに賛同してこの会社に入ったんです。そういう意味で「なにか起きそう」という可能性を常に秘めているところだと思っています。
では最後に、将来の夢を聞かせて下さい。
レキサスの中に、システムやサービスのパフォーマンス向上のためのチューニングを専門で行うチームを作りたいです。それがこれからのクラウドありきの世の中で求められてくると思います。それから、やはり新しいサービスを手がけたいですね。
また、この業界を目指している学生向けに授業をやりたいですね。実践的で、卒業後にそのまま使える内容を教えられたらと思っています。もちろん会社に入ってから学んでもいいのですが、あらかじめ実際の開発現場を想定した内容を伝えてあげたいんです。というのも、自分が学生時代にまるまる2年やってきたプログラム開発スタイルが社会人になってまったく役に立たなくて。独学だったので、業務になったときにコーディング規約や考え方などが全く違っていたんです。なので、この業界を目指す学生にそのあたりを伝えて、強くしてあげられたらと。そしてその結果、学生のみなさんがレキサスを好きになってくれたらいいですね。
プライベートな夢は・・・あと4年くらいで結婚して子どもが欲しいですね。相手探しはこれからなのですが(笑)